あずさの「きものーと」

きもの教室を営むあずさが、愉快な日常を綴ります。教室移転準備のため、2016年は出張着付け教室となります。HPはコチラ→http://www.azusa.top

「インサイドヘッド」でカナシミ

映画「インサイドヘッド」を観て来た。

場所は渋谷のTOHOシネマズ。英語字幕版での公開場所が少なかったからか、劇場には相当数の外国人がいた。ポップコーンとジュースを買い込み、夏休みを感じながら着席。

16時25分、映像が流れ始める。TOHOシネマズのオリジナルコンテンツが流れ(髪兎ロペ、DLEなど、もう何度も通っているから見慣れた映像だ)、予告編が流れる。長い、今度から開始時間の10分後に入ろう。十分間に合うはずだ。

そして、何故かご丁寧に映画監督のご挨拶ムービーが流れる。「やあ、日本の皆さんにも楽しんでもらえると嬉しいよ」みたいな感じだ。

やっと映画が始まる…と思ったら、今度はドリカムの歌に合わせて謎のスライドショーが始まった。日本の一般家庭から募ったスナップなのか、子どもや家族の写真が次々と流れてくる。知らない人の結婚式に出席して思い出の映像を見させられているような気まずさを感じる。もしかしたら、この映像は可愛くて涙しながら観るものなのかもしれない…私に子どもがいないからこの映像に共感できないんじゃないか。そうに違いない。

ピクサー映画お馴染みの短編アニメが始まる。恋に憧れる火山の話しだ。失礼ながら、特に印象に残らなかった。「ベイマックス」で同時上映された「犬とごちそう」が名作だったので、期待値が高すぎたのかもしれない。

やれやれ…と、時計を観ると16時53分になっていた。

お金を払って劇場に映画を観に行って、約30分「自分が意図しなかった映像」を観る羽目になるとは思わなかった。集中力は完全に切れてしまい、もう「インサイドヘッド」に引き込まれることはなかった。

ファミリーで劇場に来る日本語吹き替え版で、家族向けのスライドショーを流すのはわかるが、字幕版で流す必要があったのだろうか?外国の人は、どんな気分で観たんだろうか?…そもそも、子ども達は飽きずに最後まで観れたんだろうか?

日本ではピクサーの映画は尊敬を持って受け入れられている。だからこそ、最高な環境で作品を観られるように届けて欲しい。今回は完全に私の「本編の印象を悪く」する結果になった。アメリカでの興行も成功しているということなので、きっと良い映画なのだろう。でも、私にはピクサークオリティーのストーリーではなかったように感じられた。

これが、約30分間の苦行のせいなのか、本来の作品の力なのか、カナシミのせいなのか、いまの自分には判断ができない。